【画像解説】四角形の内布で簡単に。編み物のがま口に裏地をつける方法

※この記事は2020/8/6に加筆修正しています。

 

かぎ針編みのがま口(通称:編みがま口)作りにハマって10個以上作ってきましたw

試作の1個目を除き、全部裏地を付けています!

 

というのも、編みがま口は可愛いけど編地に中のモノが引っ掛かったり伸びたりといったことが心配…裏地(内布・内袋とも言う?)を付ければ、それもなくなって使い勝手も向上します。

 

裏地付けは初めて挑戦する方も悩みどころだと思うし、どうにか簡単にやりたいな~と考えていたのです。

そこで今回は、丸底のがま口に四角底の裏地をつけることで、作業を簡単にする方法を紹介します。

 

編地に合わせた丸底裏地は難しいf:id:kagikko_ami:20190515122154j:plain

過去記事で、編みがま口の口金サイズに合わせた裏地の付け方を紹介しました。

この時は編地を採寸して、丸底とサイドの2枚の布を縫い合わせて裏地にしました。

しかし、この「丸底」がくせ者でもあります。

 

画像のようにクリップで固定して作りましたが、この固定も一苦労。そして、立体的な形を保ってカーブを縫うのも大変だったのです。

 

世の中には「三角マチ」という便利なものがあった

どうにか楽したいなと思っていたところ、ペタンコの袋を折ってマチを作る方法を知って「底が四角形になってもいいじゃん」…て思って試してみました。

すみません、ここまで前置きです。長くなってすみません。

 

ということで、編みがまぐちに四角形の底マチを付ける方法を説明していきます。

 

三角マチの裏地付き:編みがま口の作り方

編地を編む

丸底からぐるぐる立ち上がっていく編み方で、編地本体を編みます。

口金を180° 全開にしたものよりやや小さめの円を編み、そこから増減なしで希望の高さまで編んでいきます。画像付きで紹介している過去記事があるので、気になる方はそちらから参考にしてください。

 

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裏地のサイズ採寸

これに裏地をつけていくわけですが、裏地のサイズ決定にあたっての考え方を紙に書いてみました。

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まず、編地本体のサイズ口金のサイズを測っておきます。

口金は、外周(ピンクの線)と内周(青い線)をメジャーでくるりと測ります。

というのも、伸縮する編地と違い布地は伸びないので、口金サイズに合わせて布地のサイズを考えないといけないからです。

 

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サイズを測ったら、そこから内布のサイズを計算します。

同じ大きさの長方形の布を2枚縫い合わせて、底となる部分は折ってマチにしていきます。

 

以下のサイズで同じものを2枚作ります。

 

縦幅=編地の高さ+作りたいマチの1/2+上下の縫い代

横幅=(がま口の内径と外周の長さの間)/2+左右の縫い代

 

私が作った時のサイズ

具体的な説明の方が分かりやすいと思うので、わたしの持ってた口金のサイズと、編地のサイズで計算してみたシートを紹介します。

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編地本体の高さが8.5センチ、直径が8センチ。

口金の外径が33センチ、内径が29センチです。

 

直径が8センチなので、マチも8センチ作ることにしました。

 

そこから計算すると

高さ=(編地高さ)8.5cm+(マチの1/2)4cm+(上下の縫い代)2cm=14.5 cm

横=(口金サイズの1/2)14.5cm+(縫い代)2cm=16.5 cm

 

ちなみに、口金は内径29センチの半分14.5cmで計算している理由ですが…

最初30センチの半分15cmで作ったところ、だぶつきが発生したので1センチ縮めて29センチにしたからです。。

 

ちなみに、他のメーカーの口金だと内径+1センチがちょうど良かったのですが。

多分、口金のカーブなどで多少適正サイズは前後するのでしょう…

一つ試作して微調整するのが確実です。

 

布をカットして袋の形にする

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ということで、そして便利グッズの布用ボンド「裁ほう上手」と仮止めクリップ。

これが無ければ、私の内布ライフはもっと困難なものとなっていたでしょうw 

 

 

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 次に、アイロンで縫い代(のり代)を折っておきます。

 

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わたしなりの裁ほう上手を使う順番ですが、まず袋口となる部分の端を貼り、

 

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次に下端を貼る。布に上下左右の柄がある場合は間違えないように注意です!

 

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そして、最後に左右の端を同時にペタリ。

これで貼り合わせはおしまいです。

 

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続いて、マチとなる部分を折ってクリップで固定します。

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こんな感じで、しっかりチャコペンで線を引いています。

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この部分はさすがにボンドでの作業が厳しいので縫います。

 

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縫えたらカット。

端からほつれてくるのを防ぐため、切り口になる部分も裁ほう上手で固めておきます。

 

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裏返すとこんな感じ。底中心に合わせ目ができます。

四角の布を折って縫うだけなので、円形底よりも随分簡単・時短になりました!

 

裏地を本体につける

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編地の中に入れると、布の方が大きいのでダブつきができます。

 

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裏地と編地を重ねたまま、外側に折り返してやると、ダブつきが解消されて作業がしやすいです。

 

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端をまつり縫いであわせて完成です。端の方でまつり付けておくと、縫い目が口金の中に隠れて仕上がりがキレイになります。

 

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口金をつけるとこんな感じに。

 

口金は接着剤と紙紐で付けるのですがかぎ針で編むがま口:口金の付け方を写真付きで紹介します。】で詳しく紹介しているので合わせてご参考ください。 

モチーフを付けて完成

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色々飾るのが好きなので、モチーフを付けて完成させました。

使い勝手ですが、底が丸型でも四角形でも変わりません。中に物を入れて使う物なので、マチの縫い目もたいして気にならないかと思われます。

 

<<今回使用の糸はこちらからどうぞ>> 

→【全20色】紺色のベースに使用。さわやかコットン40。

→ モチーフ部分に使用。フレンチリネンの細い糸。

 

 

合わせてどうぞ:編みがま口の作り方シリーズ